【介護の思想8】相田みつをさんに学ぶ最強の柔らかクッション理論|「正しい」という硬さが心を壊す

介護現場は、常に「正しさ」の衝突地点だ。「この方法が正しい」「あなたのやり方は間違っている」…。
お互いの「正義」を硬いセトモノのようにぶつけ合わせれば、結果はどちらも無残に砕け散る。

だが、相田みつをさんは教えてくれる。「どっちかが柔らかければ大丈夫」だと。これは、道徳の話ではない。心が折れないための、極めて実践的な話である。

『セトモノとセトモノと
ぶつかりっこするとすぐこわれちゃう
どっちかやわらかければだいじょうぶ
やわらかいこころをもちましょう
そういうわたしはいつもセトモノ
街の機嫌はこわれやすいものだから。
おおらかな気持ちでいることも
りっぱな公共心です』

セトモノとセトモノ

「正しさ」は、ガラスと同じで脆い

私たちは「自分が正しい」と思っているとき、心の柔軟性を固めてしまう。量子力学的に言えば、自分の観測を「0か1か」のガチガチな状態にフリーズさせているのだ。

相田みつをさんの言うセトモノなど硬い物質は、形を変えない強さがある反面、限界を超える衝撃を受けると、一気に破壊される。

「私は正しい。だから相手が変わるべきだ」という硬い心で現場に立つことは、自分の心を「壊れやすいセトモノ」にして戦場に放り込むようなものだ。

そんな脆い装備で、複雑な人間関係を生き残れるはずがない。

90歳のAさんが見せた「脳のアップデート」

リハビリ室で、相田みつをさんの言葉をノートに写していた90歳のAさん。彼女は「思っていても出てこないから、忘れないように写している」と言った。

この行動は、単なる「お勉強」ではない。自分の脳の中に、常に「柔らかい選択肢」を取り込み続ける「脳のアップデート」だ。

年を重ねると、身体という器は硬くなる。だからこそ、彼女は意識的に心の柔軟性をメンテナンスしていたのだ。

周囲がピリピリしていても、Aさんがいるだけで場が和むのは、彼女が「どんな衝撃も吸収してしまう、高性能なクッション」としてそこに存在しているからである。

柔らかさとは「あきらめ」という高度な技術

柔らかい心とは、単に我慢することではない。

「まあいいか」「そういう考えもあるかもね」

そうやって自分の立ち位置をわずかに「変化」させる能力のことだ。

ダイソーで売っている「衝撃吸収パッド」を思い出してほしい。あれは柔らかいからこそ、重い家具の振動を消し去ることが出来る。「北風と太陽」の旅人が上着を脱いだのも、太陽が旅人の頑なな心を「優しい温かさ」でゆるめたからだ。

「正しさ」を振りかざして相手を力でねじ伏せようとするのは、北風のような「古い物理学」である。プロの介護職なら、太陽のように相手の「器」をゆるめ、自ら形を変えさせる「高次元の技術」を使うことだ。

壊れない心を得るためには

介護の現場で長く生き残る秘訣は、自分を「守るべき高価な一点物(セトモノ)」だと思わないことである。自分を「どこまでも形を変えられる水」や「何度でも跳ね返すゴム」だと観測し直すこと。あなたが柔らかくなれば、現場の衝突エネルギーは行き場を失い、消滅する。

「正しい」よりも「柔らかい」ほうが、はるかに強い。

この物理法則を味方につけたとき、あなたの心はもはや誰にも壊されることはない。

【10の裏カルテ】介護業界10のタブー

  ~ナースコール隠し、性の抑圧、寝たきりの存在意義~

理学療法士H
理学療法士。典型的なB型気質、一匹狼で徒党を組むのが大嫌い。他人の悩みや相談事を自分の事のように取り込んでしまい、体調が悪くなるのが欠点。趣味は、この世の人間関係の仕組みを解明すること。
当ホームページは、リハビリ脳を鍛えるためのサイトである。「リハビリ脳=日々の生活をリハビリ的視点で捉える事」と定義している。身体機能のリハビリのみならず、揺れ動く心のリハビリにも焦点を当てて考察している。
キネシオロジーと波動療法の専門店「こころのて整体院」を運営し、心と身体の癒しの場を提供している。
こころのて整体院
自立神経専門
管理者が運営する「心と身体の流れを整える」整体院です。病院では異常がないと言われた体調不良や、慢性的な疲れ、人間関係のストレスなど、心と身体のバランスが崩れることで起こる不調のご相談を多くいただいています。
当院ではキネシオロジーを用いて無意識の影響を確認し、波動療法で身体の状態を整えながら、占術(九星気学×易経)などの助言を得ることで、これからの人生の選択についてもサポートしています。
会社やママ友関係、夫婦関係などのストレス、原因がはっきりしない不調などもお気軽にご相談ください。
  • URLをコピーしました!