さて問題です。これは何でしょう?
見慣れないものかも知れないが、これは「Tストラップ」と呼ばれており、下肢装具の足首のところに付いている。
今回はこのTストラップの装着方法について考えてみよう。お暇があればご一読を…。
なお、装具装着のポイントについては、以下の記事をどうぞ。
Tストラップとは
装具には症状に応じて色々な種類のものが処方されている。下図は「金属支柱付き短下肢装具」と呼ばれているもので、文字通り両脇に金属の支柱が付いている。
金属で支えるので強い矯正力が期待され、よって足部の筋緊張が強い人(内反尖足)に処方されることが多い。
そして、更に筋緊張が高く内反の強い人に処方されるのが「Tストラップ」である。
このストラップを締めることで、内反を抑制させるのだ。
足部の内反を抑制する
脳や脊髄の疾患(中枢性障害)などにみられる「内反」。写真の様な足を見たことがあるだろう。
この内側へ曲がった足部を真っすぐにするため、「Tストラップ」を用いて矯正する。内側の支柱にストラップを絡めて、外側から内側へ向かって圧をかけるのだ。
付け方…間違ってませんか
ここで確認問題。以下を解いてみよう。
問題
次の3つの中から正しいものを選べ。
答えは③。
①は足首に巻き付けているだけで意味なし。②はストラップを外側の支柱に絡めて付けている。これでは足首を外側へ引っ張ることになるため、逆に内反を助長してしまうので注意。①②とも、たまに施設などで見かけるが、仕組みを理解して間違わないようにしよう。