今回は、ダイソー商品を使って「太ももに車椅子のパイプ跡が付かないようにする」ための道具を作ってみよう。
痛々しいパイプ跡
下写真の赤丸の部位、改めて覗いてみよう。この縦パイプ部分、車椅子の内側方向へ出っ張っているのが分かるだろうか。普段は気にも留めないこの部分だが、実は体格の良い人が乗った時、大きな問題となることがある。
どういう事かと言うと、まず座面一杯に広がった大腿部が、車椅子のスカートガード(側板)を押し広げる。すると、内側へ張り出したパイプ部分に、太ももが押し付けられることになる。長時間の圧迫で、太ももに「パイプ跡」が付いたり、更には「痛み」を誘発するリスクが生じる。適切な車椅子を処方すれば済む話なのだが、限られた予算で限られた車椅子を使い回している施設などでは、頭を悩ます所だろう。
押し付けられる痛みを和らげるため、下写真のようにクッションやタオルを挟む場面もよく見かけるだと思う。
今回は、パイプの出っ張り部分1点に圧が集中するのを防ぐための道具を作ってみたい。スカートガードに当て板をし、パイプとスカートガード間の段差を無くしてみよう。圧の分散が期待され、痛みの発生を防ぐことが出来るものと考える。
材料
・カラーボード(今回は 450×300、厚さ10㎜を使用。車椅子に応じて厚さ調整が必要)
・カッター、定規、筆記用具、型取り紙等
作り方
①スカートガード部分の型をとる
②カラーボードを型に沿って切り抜く
③切り抜いたカラーボードをスカートガードに嵌め込む
出っ張りが無くなりました
カラーボードの当て板により、パイプの出っ張り部分が無くなった。
広い面で大腿部を支えるため、パイプ跡が付かずに済みそう…。
車椅子によっては、スカートガードの深さが違うため、カラーボードの厚さ調整が必要だ。ダイソーには、厚さ10㎜と5㎜の2種類がある(H29.6.20時点)。
こんな時、どうしましょうね…。
車椅子上でズリ落ちそうな人、良く見かけませんか?