【第5章】全員を納得させるのは「物理的に不可能」である|不満があるのは健全な証拠

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職場の人間関係を調整しようとして、結局皆から不満を言われ、夜一人「自分の力不足だ」と落ち込んでいないだろうか。

お局さんの機嫌を取り、新人の不安を解消し、上司の顔を立て、利用者の要望に応える。

これら全てを完璧にこなそうとするのは、あなたの努力が足りないからではない。それは、宇宙の法則として、解きようのない問題を解こうとしているからなのだ。

物理学が証明する「三体問題」の絶望

物理学には「三体問題」という有名な概念がある。二つの星が互いに引き合う動きなら、計算で予測できるのだが、そこに「三つ目」の星が加わった途端、その動きを完璧に予測することは不可能になるという理論である。

これを介護現場に当てはめてみよう。現場には、お局、新人、上司、利用者、家族…。三つどころか、無数の「星」がそれぞれ勝手な重力で引き合っている。

  • お局は「楽をしたい」という重力
  • 新人は「丁寧にやりたい」という重力
  • 上司は「コストを下げろ」という重力

これらすべての重力バランスを保ち、全員を同じ方向に、完璧な満足度で動かすこと。それは物理学的に「答えがない」問題なのだ。

「最適解」ではなく「妥協点」

「全員が納得する答え」を探すのは、もうやめよう。そんなものはこの世に存在しない

リーダーが目指すべきは、100点満点の「正解」ではなく、全員が40点くらいで「まぁ、破綻はしていない」という「妥協点」を見つけることである。

  • お局には「少しだけ顔を立てる」
  • 新人には「最低限の安全だけ保証する」
  • 上司には「最悪の事態は防いでいると報告する」

全員が少しずつ不満を持っている状態こそが、実は「最も安定してシステムが回っている状態」なのだ。誰か一人100点満点で満足しているとき、その裏では必ず別の誰かが0点で、爆発寸前のストレスを抱えている。

「嫌われること」は、正しく機能している証拠

物理の世界では、物体が動くときには必ず「摩擦」が生じる。あなたがリーダーとして何かを決定し、現場を動かそうとすれば、必ずどこからか不満(摩擦)が生まれる。

もし、誰からも不満が出ないとしたら、それはあなたが何も動かしていないか、あるいはだれか特定の勢力に完全に飲み込まれている証拠だ。

「あっちからもこっちからも、文句を言われている」状態は、あなたが中心でバランスを取ろうと踏ん張っている、健全な証拠なのである。

結論

リーダーよ、自分を責めるのは今日で終わりにしよう。全員を納得させられないのは、あなたの能力が低いからではなく、この世界がそういう仕組み(三体問題)で出来ているからである。

「全員を幸せにする」という、美しくも傲慢な理想を一度捨てなさい。代わりに「今日はどこも爆発しなかった。よし、合格だ」と自分に声をかけてあげよう。

あなたが「全員納得」をあきらめた時、初めてあなたの心には余裕が生まれ、結果として嵐の中でも沈まない「しぶといチーム」を作ることが出来るようになるのだから。

【第2部】中間管理職の苦悩

【第4章】リーダーの役目は「高性能なフィルター」|板挟みで爆発する前に「いい人」を卒業せよ

【第5章】全員を納得させるのは「物理的に不可能」である|不満があるのは健全な証拠

【第6章】孤独を愛せ!絶望から始める「最強の傭兵チーム」の作り方

理学療法士H
理学療法士。典型的なB型気質、一匹狼で徒党を組むのが大嫌い。他人の悩みや相談事を自分の事のように取り込んでしまい、体調が悪くなるのが欠点。趣味は、この世の人間関係の仕組みを解明すること。
当ホームページは、リハビリ脳を鍛えるためのサイトである。「リハビリ脳=日々の生活をリハビリ的視点で捉える事」と定義している。身体機能のリハビリのみならず、揺れ動く心のリハビリにも焦点を当てて考察している。
キネシオロジーと波動療法の専門店「こころのて整体院」を運営し、心と身体の癒しの場を提供している。
こころのて整体院
自立神経専門
管理者が運営する「心と身体の流れを整える」整体院です。病院では異常がないと言われた体調不良や、慢性的な疲れ、人間関係のストレスなど、心と身体のバランスが崩れることで起こる不調のご相談を多くいただいています。
当院ではキネシオロジーを用いて無意識の影響を確認し、波動療法で身体の状態を整えながら、占術(九星気学×易経)などの助言を得ることで、これからの人生の選択についてもサポートしています。
会社やママ友関係、夫婦関係などのストレス、原因がはっきりしない不調などもお気軽にご相談ください。
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