燃え尽き症候群




この4コマ漫画は、
多くの職場で見かける光景かも
知れない。
最初はだれでも、
やる気をもって仕事を始めるものだ。
・新しい職場
・新しい仲間
・新しい仕事
「役に立ちたい」
「頑張りたい」
そんな気持ちで
働き始めるだろう。
しかししばらくすると、
不思議なことが起きる。
最初は皆でやっていた仕事が
いつの間にか一部の人に
集中していくのだ。
そしてその人が、
だんだん疲れていき、
最後にはやる気を失ってしまう。
心理学では、これを
燃え尽き症候群と呼ぶ。
燃え尽きるのは、頑張った人
ここで一つ、理不尽なことがある。
燃え尽きるのは、いつも
一番頑張った人が燃え尽きるのだ。
・真面目な人
・責任感のある人
・周りを気にかける人
そういう人ほど
燃え尽きやすいのだ。
これは、介護の現場でも
よく見る光景である。
新人の頃は
誰よりも一生懸命だった人が、
数年後には
すっかり元気をなくしている。
そんな光景は
決して珍しいものではない。
ではこれは
その人が弱かったからだろうか。
そうではないと思う。
問題は
個人ではなく職場の心理にある。
職場には「見えない心理」がある
職場は単なる作業の場ではない。
そこには集団の心理が
働いている。
例えば、こんな心理である。
・誰かがやるだろうという心理
・面倒なことは避けたいという心理
・周りと同じでいたいという心理
これらは特別なものではない。
誰の心の中にもある
ごく普通の心理である。
しかしこれが重なると、
ある現象が起きるのだ。
それは
仕事の偏り
である。
仕事は「できる人」に集まる
職場には、必ず数人
仕事ができる人がいる。
そしてその人は、
おのずと頼まれることが増えていく。
最初はこうだ。
「この人に頼めば安心」
するとどうなるだろう。
次第にこんな構造が
出来上がっていく。
できる人→仕事が集まる
普通の人→普通の仕事
やらない人→そのまま
つまり
頑張る人ほど仕事が増える
という構造である。
これは誰かが意図して
作ったものではない。
しかし結果として、
頑張る人に負担が集中するのだ。
のりしろの仕事
以前の記事で
「のりしろの仕事」という話を書いた。
のりしろとは、
紙を貼り合わせるときの余白である。
職場にも
この「のりしろ」のような
仕事があるのだ。
例えば
・誰かのフォローや指導
・雰囲気を整えること
・面倒な雑務
・気付いた人がやる仕事
こうした仕事は
担当が決まっていないものである。
しかし誰かがやらないといけない。
するとどうなるか。
真面目な人が
それを引き受けるのだ。
そしてその人は
だんだん忙しくなっていく。
しかしその仕事は
評価されにくい仕事である。
気付かれないことも多い。
それでも
誰かがやらなければ回らない。
それが
のりしろの仕事
と呼ばれるものである。

そして人は燃え尽きる
こうして
少しずつ仕事が積み重なっていく。
最初は大したことではないと感じる。
しかし
1つ
2つ
3つ
と増えていくと、
いつか限界が来る。
気が付くと
「なぜ自分ばかり」
という気持ちがうまれるのだ。
そしてある日、
急にやる気がなくなる。
それが
燃え尽き症候群
の症状である。
本当の問題は何か
燃え尽き症候群は
個人の問題として語られがちだ。
「ストレスに弱い」
「真面目すぎる」
「考えすぎる」
しかしそれは本当だろうか。
私はそうは思わない。
むしろ逆である。
その人が頑張ったから
職場が回っていた。
そして
その人が限界を迎えた。
つまり、この問題の核は
職場の構造の問題
なのではないだろうか。
職場の心理を知ること
職場には
見えない心理がある。
それを知らないと
「自分が弱い」
と思ってしまうのだ。
しかしそうではない。
それは
集団の心理なのだ。
人が集まると
そこには必ず心理が生まれる。
そしてその心理は
時に人を疲れさせる。
少しだけ楽になる考え方
もしあなたが
職場で疲れているとしたら、
それは
あなたの弱さではない。
もしかすると
あなたは
のりしろの仕事を
沢山引き受けている人
なのかもしれない。
そしてそのおかげで
職場は何とか回っているのかも
知れないのだ。
そう考えると、
少しだけ気持ちが変わるかも
知れない。
まとめ
職場は
単なる仕事の場ではない。
そこには
・役割
・評価
・集団心理
が絡み合っている。
だから人は
職場で疲れるのだ。
しかし同時に
人が人を支えている場所でもある。
その見えない心理を
少しだけ理解すること。
それが
職場の中の心理学
なのである。
