人間関係論シリーズ

職場の中の心理学 ~仕事を辞めたくなった時に読むサプリ~

2016年11月25日

 

仕事を辞めたい

朝、タイムカードの前に立った途端、めまいがして胃が痛くなる。30分毎に時計を見て「仕事が終わるまであと〇時間」とカウントダウンする。これは私が20代の頃に経験した出社拒否症候群である。弱い心を変えたくて沢山の書籍をむさぼるように読んだ記憶がある。

H25介護労働実態調査によると、介護職の離職理由第1位は「人間関係」。今回は僭越ながら、自分が読んできた書籍の中から、今でも心に残る言葉の数々をご紹介しよう。

 

 

悪口は世の中から無くならない

簡単なテストをしてみよう。下の絵をパッと見たとき、左右どちらの絵に目が行っただろうか。

これはゲシュタルト療法の「欠けた円」という心理学テストである。人間の目は不思議と欠けている部分に目が行く。その部分が気持ち悪く感じるのだ。この習性は、悲しいかな他人を見るときにも働いてしまう。つまり他人の足りない箇所に目が行くのだ。

このような人間の心理は、「他人の不幸は蜜の味」などと表現される事があるのだが、実は「科学技術振興機構」の研究によると、この「不幸を喜ぶ感情」を脳科学的に証明できたそうである。これはワイドショー番組のゴシップネタが盛り上がる事からも分かる気がする。


(引用;独立行政法人 科学技術振興機構)

 

 

水は答えを知っている

悪口や陰口は、身体にどんな影響を与えるのだろう。

『水は答えを知っている』の著者である江本氏によると、「ありがとう」と「ばかやろう」の2つの文字を見せた水の結晶の比較がされている。前者は美しい六角形の結晶になり、後者はバラバラの塊になったという。つまり水は「悪い言葉」に反応して、細胞が壊れていくということである。この実験は再現性が乏しく否定的な意見も多いのだが、我々人間も70%が水で出来た細胞の塊であることを考えると、悪口や陰口は身体に少なからず影響を与えているのではないかと想像出来る。

 

 

心を鍛えたい

人間関係で悩む度に「心が強くなりたい」と思う。でも肝心の「心」って何処にあるのだろう。場所が分からなければ鍛えようがない。

心は心臓にあるのか?…それなら心臓移植した人はどうなるのだろう。脳にあるのか?…それなら脳死の診断を受けた人はどうなるのだろう。じゃあ腕?…足?…、考えれば考えるほど分からなくなる。

「どんどん」という障害児教育の本がある。そこにはこう書かれていた。「心は自分と相手とのにある」と。つまり心は自分の内面にあるものではなく、自分と相手との間に「芽生える」ものだという考え方である。心は芽生えるのであって、鍛えるものでは無いという考え方である。


(参考;「どんどん」障害児教育自主教材)

 

 

モノの見方を変える

山崎氏は、「心は生まれた時から100%の存在である」と述べている。つまり心には「強い・弱い」という概念は無くて「ただ100%の綺麗な心がそこに存在している」ということだ。だから人間関係で悩んだとしても、それは心が弱いからではなく、物事の受け止め方に問題があるという。この「モノの見方を変える」ことが、人間関係の問題を解くカギとなる。

それでは「モノの見方を変える」とは、どういう事なのだろう。皆さんの中には「苦手な人がいるのは相手の人格の問題だ」「自分には原因がない」と思う人がいるかも知れない。真面目に仕事をしているだけの自分には一切非がない…。果たしてそうなのだろうか。

 

 

鏡の法則

の法則とは「自分の人生に起こる問題の原因は、すべて自分自身の中にある」という考え方である。例えば鏡に映る寝ぐせを直そうと鏡に手を伸ばしても、鏡の中の寝ぐせは直らない。自分の頭に手を伸ばして寝ぐせを直すと、鏡の中の寝ぐせも直っている。

 

これが何を意味するのかというと、相手に非があるとしても、それは自分が作り出しているのではないかという事である。つまり鏡に映る寝ぐせ(苦手な相手)を作っているのは自分自身であり、それを直すのも自分自身なのだという考え方である。

 

 

ペンローズの無限階段

経験を重ねて、自分に知識や技術が備わってくると、相手の欠点が目に付くようになる。そして出来ない人を非難したくなる。ここで、無限階段というお話をしよう。

『無限階段』

 

 

 

置かれた場所で咲きなさい

「相手の振る舞いや言動は自分を映し出す鏡である事」「いつでも謙虚でいる事」、今回は2つの例をご紹介してみた。ここから分かることは、人間関係の悩みの原因を相手に求めているうちは、問題の解決には至らないという事である。

しかし、世の中にはどうしても上手くいかないことが沢山ある。自分の思いだけでは、どうにもならないこともあるだろう。そんな時の為に、最後に以下の言葉をご紹介しよう。渡辺和子さんの「置かれた場所で咲きなさい」の一節から。

 

「こんなはずじゃなかった」と思うことがある。

環境が悪いから「咲く花」になれないと思うことがある。

そんな時にも、その状況の中で「咲く」努力をしてほしい。

でも、どうしても咲けない時がある…

雨風が強い時、日照り続きで咲けない日、

そんな時には、無理に咲かなくてもいい。

その代わりに、根を下へ下へと降ろして、根を張るのだ。

次に咲く花が、より大きく美しいものとなるために。

ご精読ありがとうございました