4コマ漫画で考えるリハビリ脳の作り方

  理学療法士が「介護とリハビリ」について考えます。

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こころのて整体院


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日記

(独り言)平等と公平

ある日の会話より。

<会話1>
「あの新人さん、まだ入って1か月なのに、有給休暇もらえたそうよ」 「えー、だって有給は3か月後からじゃないの?」「家の事情で、特別にもらえたみたい」「えー、でも不公平だよねぇ…」

<会話2>
訪問先の利用者様の会話。「今、デイサービスに通ってるんだけど、風呂場で職員が手伝ってくれないんだよ。他の奴には靴下履かしたりズボンを上げたり手伝ってるのに」「なんで自分にはやってくれないんだと聞いたら、リハビリだから頑張れ…って言うんだよ」「同じ金を払っているのに、不公平極まりないよな!」

確かに不公平だ。

どちらのケースも、ルールの解釈に違和感を生じている。

気持ちはとても良く分かる。

でも本当にそうだろうか、考えてみる…。

世の中には、意味の似通った言葉が存在する。

似ているけど、非なるもの。

例えば、「平等」と「公平」。

Wikiで調べてみよう。

平等とは…。

『偏りや差別が無く、みな等しいこと』

公平とは…。

『公に平らなこと、すなわち一定の集団において偏らないこと』 

んー、良く分からない…。 

こんな画像があった。

EQUALITY(平等)、EQUITY(公平)。

おーっ、分かりやすい!

介護業界で言い換えれば、以下のようになるのかな…

平等 → 『画一的ケア』

公平 → 『個別ケア』

職場のトラブルの発生源は、往々にしてこれが絡んでいると思う。

だって「平等」って、なんか冷たい感じがする。

でも「公平」って、なんか温かい感じがする。

「男女平等」って言葉も、本当は「男女公平」なのかも…。

前述〈会話1〉の、有給休暇を与えた経営者には拍手を送りたい。

だって、「等しく平らに画一的」ではなく「公(おおやけ)に平らに個別的」に対応してくれたのだから。

そんな経営者なら、本当に困っている職員がいたら、ルールを変えてでも、いつでも手を差し伸べてくれるだろう。

さて…

また理想論を書いてしまった。

僕の悪いクセ(杉下右京風)。

「そう上手くはいかないんだよ」「一人だけ特別扱いしたら、他の職員に示しがつかないだろ」「きちんとしたルールがなくちゃ、組織運営はできないんだよ」という声が聞こえてきそう…

でも、やっぱりそう思うんだからしょうがない…。

【おまけ】 理学療法士の「三好春樹」氏が、認知症について述べた一節。「ぼけ」を「困っている人」と読み替えると、なんか通じるものがありそう…。

『ぼけてしまった人に対して私たちがどんな関わりをしているかという事が、一番大きいのです。ぼけた人を、私たちが隔離をする、たとえば専門施設というところにすぐに送りつけるとします。老人ホームにいる人はどう思うかというと、「ああ、ぼけたらここにはいられないんだな」という気持ちになるわけでしょう。(中略)ぼけた人に対して私たちが面倒がったり、嫌がったりしていますと、「ああ、ぼけたらああいうふうに扱われるんだな」というふうに思いますよね。そうではなく、ぼけた人に対してちゃんとした対応をしていれば、まあぼけたくはないけれども、最悪の場合ぼけたときにもああいうふうに接してくれるんだなということがわかれば、ここで年をとってもいいな、というきもちになるでしょう。』
(引用:『教師はなぜぼけるのか』三好春樹著)