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人間関係論シリーズ

下方比較の心理学 ~自分より不幸な他者と比較することで得られるもの~

 

先ずは4コマ漫画『下方比較』より…。

【4コマ漫画】老人ホーム日記

 

 

下方比較とは

この会話を聞いて、まさに「下方比較だ!」と思った。下方比較とは心理学用語で、「自分よりも不幸な他者と比較することで、自分の方がまだマシだ…という事を確認して安心感を得ること」である。

でも下をみて優越感に浸るのは、なんか相手に失礼で気持ち悪い…。

 

…と思ったら、精神科医の「ゆうきゆう」先生が、こんなことを書かれていた。

『実は心理学的には、落ち込んだときは積極的に下方比較をすることで、気持ちが回復しやすくなると言われています。ですので、あなたがどうしても疲れてしまって自信を失ってしまったとき、そんな場合は心の中で積極的に下方比較をすることです。「あの人よりはいいかなぁ…」「あいつよりはマシだ…」そういう人を3人見つけるだけでも、気持ちは不思議と楽になります。昔、「世界が100人の村だったら」というネットのチェーンメールがもとになった書籍がありました。あれはもう壮大な下方比較です。』
(引用 ttp://sinri.net/sinrigaku/302.html)

 

そうか、下方比較は精神安定のためのサプリみたいなもんだったのか。そういえば自分の家にも古本屋で買った「世界がもし100人の村だったら」の本があったっけ。このお話は、1990年のDonella H. Meadows さんの原作から発したチェーンメールを2001年3月に中野裕弓さんが和訳されて広まったという。読んだことの無い方がいれば、是非とも御一読あれ。日本に生まれた自分達は、まだまだ恵まれているんだ…という事を感じると思う。
(参考  ttps://matome.naver.jp/odai/2140898846436037101)

世界がもし100人の村だったら

 

 

不幸くらべ

さて、「不幸な人と比較することで優越感を得る人」がいる一方、「自分の不幸度をアピールする人」もいる。高口光子氏の著書の中に「不幸くらべ」という文章がある。その一節から。

『向こうから黄色い服を着たヨネさんがトコトコとやってきて「この手は治るとね、治らんとね」って言うんですよ。左片麻痺で手がブラブラなんですけど、脳卒中になって10年ですよ。私がPTになる前から脳卒中だった訳ですから、その日のお顔の調子を見て、治る時は治るやろうし、治らん時は治らんかもしらんねと、私はその場をごまかすのが精一杯だったんです。そしたらハギエさんというおばあさんが横からやってきて「なーんな、あんたは左だけんよかね、私は右片麻痺ばい」と威張るんです。ヨネさんは、言い返されて悔しいもんだから、「私は手がブラブラで何も感じんとばい」って左手を車椅子にバンバンバンとぶっつけ始めました。(~中略~)そこにパーキンソンのシゲオじいさんが前かがみにチョチョッと出てきて、不幸の数を白板にマジックで客観的に正の字で数字化し始めました(笑)』(引用:病院でひらいた生活ケア―PT高口光子のリハビリ術)

 

 

比較することで自分の立ち位置を確認する

人と比較して優越感を得る事を「下方比較」と呼ぶなら、自分の不幸度をアピールする人達は、何比較と呼ぶのだろうか。このように、我々は無意識のうちに様々な「他者比較」を行なっているようだ。

心理学者フェスティンガー氏によれば、「人は他者と比較する事で、自分の立ち位置を確認する」という(社会比較理論)。つまり他者との比較において、幸せを感じたり辛い気持ちになったりするのだ。本屋の自己啓発本コーナーを覗くと、「自分らしく生きる」とか「人と比較するな」みたいなタイトルが花ざかりだが、そう思っていても出来ない所に「人間の弱さ」が見え隠れしている。

 

最後に、パナソニックを一代で築いた経営の神様「松下幸之助」さんの言葉から。

松下幸之助
人と比較して劣っているといっても、決して恥ずることではない。けれども、去年の自分と今年の自分とを比較して、もしも今年が劣っているとしたら、それこそ恥ずべきことである。

 

んー、出来るかなぁ…。

 

 

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