ダイソーで安価に買えて、簡単に出来るリハビリをご紹介しよう。今回は「タイツ」を使って、肩のインナーマッスルを鍛える運動をどうぞ。
肩のインナーマッスル
肩関節の周りには「棘上筋」「棘下筋」「小円筋」「肩甲下筋」という、インナーマッスルと呼ばれる筋群がある。
インナーマッスルの主な働きは、関節が外れてしまわないように固定し、細かい運動をコントロールすること。つまり、「肩を動かすための筋群」というよりは、「肩を動かす際に、脱臼しないよう安定化させる筋群」といえる。
そのためこの筋群が弱いと、肩甲骨と上腕骨の間で筋のバランスが崩れ、上肢の挙上に伴い軟部組織を挟み込んだり(インピンジメント)、組織同士がぶつかり合ったりして、肩の痛みを誘発する可能性がある。
運動に伴う注意点
1)この運動は、強い負荷で行なうと「アウターマッスル」と呼ばれる表層の筋肉(大胸筋、三角筋、広背筋等)がより働いてしまい、インナーマッスルの運動効果が弱まってしまうと言われている。ごく軽い抵抗運動で行なうこと。
2)回数は20回を2セット、1日1回行なう。
3)動作はゆっくり行なうことが必要。「タイツ」の反動を使わずに、1回の往復に約2秒かけて行なうこと。
4)息を止めずに、ゆっくりと呼吸を続けながら行なうこと。
体操① 「棘上筋」
・前腕回内位、肘伸展位。
・肩を挙上させないように。
・肩の角度が30度まで挙上する。
体操② 「肩甲下筋」
・前腕中間位、肘屈曲90度
・大胸筋の収縮を抑制する
体操③ 「棘下筋、小円筋」
・脇が体から離れないようにする
・前腕中間位、肘屈曲90度
・前腕回外させると上腕二頭筋が働くので抑制する
ここで使われているイラストは、「無料イラスト」PNG(透過性)で公開している。ご自由にどうぞ。