少しだけ、冷たい話をする。
あなたがいなくても、
その職場は回る。
今、少し嫌な気持ちに
なったかもしれない。
「そんなはずはない」
「自分が抜けたら困るはずだ」
そう思うのは、自然な事だ。
実際、あなたは現場で
こう感じているはず。
- 自分がいないと回らない
- 自分がやらないと誰もやらない
- 自分が抜けたら迷惑がかかる
特に介護の仕事は、
”人”で回っている実感が強い。
だからこそ、そう思ってしまう。
でも、現実は少し違う。
人は抜けても、仕事は残る
誰かが辞める。
そのとき現場は、一瞬だけ揺れる。
「あの人がいないと大変だ」
「どうしよう」
でも、それは長く続かない。
数日後、数週間後。
気が付くと、こうなっている。
誰かが代わりをやっている。
少しやり方が変わっている。
少し無理をして回している。
そして、回る。
完璧ではない。
でも、止まらない。
「自分がいないと回らない」は半分正しくて、半分違う
あなたがいたから、
上手く回っていたのは事実である。
でも、
あなたがいないと
”回らない”わけではない。
ここに、少しだけズレがある。
職場は、
「誰か一人に依存しない形」で
何とか回るようにできている。
それは安心でもあり、
同時に少し残酷でもある。
代わりは、必ず現れる
どんなに優秀でも、
どんなに気が付く人でも、
代わりは現れる。
同じ人ではない。
同じ質でもない。
でも、
”役割の穴”は埋まる。
これは個人の価値を
否定しているのではない。
構造の話だ。
それでも人は、残ろうとする
ではなぜ人は、
「自分がいないと回らない」と思いながら
その場に居続けるのか。
理由はいくつかある。
- 責任感
- 罪悪感
- 人に迷惑をかけたくない気持ち
でももう一つ、
あまり言われない理由がある。
それは、
「自分が必要とされている感覚」
これが、思った以上に強い。
必要とされることと、手放せないことは違う
必要とされることは、
悪いことではない。
むしろ、大切なこと。
でもそれが、
”その場に縛られる理由”に
なっているとしたら
少しだけ危うい。
- 自分がいないと困るはず
- だから抜けてはいけない
その考えは、
優しさでもあり、
同時に”思い込み”でもある。
あなたがいなくても回る。でも…
ここまでの話は、
少し突き放したものに
聞こえたかも知れない。
でも、
本当に伝えたいのはここからである。
あなたがいなくても、職場は回る。
でも、
あなたがいたから”良く回っていた”
これは全く別の話だ。
- 空気がやわらかかった
- ミスが少なかった
- 誰かが助かっていた
そういう部分は、
簡単には引き継がれない。
「回る」と「良い」は違う
職場は回る。
でも、それが
”良い状態かどうか”は別だ。
あなたがやっていたことの中には、
目に見えない価値があったはずである。
それは、
いなくなったあとに
じわじわと効いてくる。
最後に
もしあなたが、
「自分がいないと回らない」
と思っているなら
少しだけ、こう考えてみてほしい。
回るかどうかではなく、
どんな状態で回したいのか。
そこに、あなたの価値がある。
そしてもう一つ。
あなたが抜けても回る職場に、
あなたが全てを捧げる必要があるのか。
その問いは、
一度くらい持っておいても
いいと思う。
これは、冷たい話ではない。
自分の場所を、
自分で選ぶための話だ。
